コロナウイルスと経済ブログ

2019年冬に中国武漢にて始まった新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19)によるその後の経済への影響を批評するブログです。

世界大恐慌がやって来る! のであろうか?_考察vol.1

すでに何人かの市場関係者は大恐慌の到来を予想している。

Q. 大恐慌とは何か?

A. 固有名詞としての大恐慌は、1929年のアメリカの株式大暴落に始まる世界規模の景気後退を指している。ニューヨーク証券取引所の株価は、1929年から33年にかけての4年間で約1/10に崩壊。当時も株式を取引している人間はわずかに一握りであったが、FRBや金融当局、政府の誤った対処により金融危機に発展した。その後約10年間にわたり経済は縮小・停滞。株価(ダウ平均株価)に至っては、1929年の株価を回復するのに25年を要した(1954年にようやく回復!)

 

Q. これから大恐慌が起きるとすると、何が起きるか?

A. 現在において、大恐慌が起きるとすれば、それは、大規模な世界規模の景気後退、それも誰も経験のしたことの無い規模と長さの不景気を意味している。

2008-2009年のリーマンショックでは世界のGDPはせいぜい1%程度しか減少していない。ところが大恐慌ともなれば、世界のGDPが数%から20%程度落ち込むことも有りうる。

1929年と同様に失業者があふれ(1929年ではアメリカで失業率20%台とされるがこれを軽く上回るかも知れない)、金融危機と、多数の企業倒産が起きるだろう。さらに問題なのは、世界の政府債務がすでに膨張している状況である点にある;つまり倒産するのは企業だけではなく、どこかの国の政府も容易に財政破綻する可能性がある。

 

Q. 一般市民と社会に何が起きますか?

A. 倒産しない国ではデフレが起きると予想しています。逆に、倒産する国ではインフレが起きると予想しています。しかし実際は過去の歴史からは倒産する国でもデフレということも有り得ています。

いずれにせよ、市民の生活は非常に苦しくなります。働き口が無く、もしインフレが起きると、物資や食料を手に入れることが難しくなるかもしれません。若くて大して社会に貢献していない若者がブランド物のぜいたく品を普通に所有している、そんな現代の状況が果たして正常であったのでしょうか。

特に今回大恐慌が起きた場合の問題点として、人工知能とオートメーションが同時進行で進んでいくため、企業は経済論理として人間を雇いたがらないかも知れません。このため、一部の人間は非常に知的で高給な仕事に就ける一方で、それ以外の大多数は3K職場で低賃金で働くか、あるいは無職になる可能性があります。ベーシックインカムが導入される可能性が高いです。

経済指数は崩壊します。程度の低い政治がこのまま行われた場合、社会の崩壊・分断化と治安の悪化が予想されます。

ただし、日本では人口減少が進む局面にもともと突入しているため、社会の期待として経済成長という夢物語が既に存在していません。日本人ならではの清貧の思想により、豪華でなくとも清潔で安全、低コストで、かつ食に困らない、健康な暮らしを実現できるかも知れません(それを実現するのが政治家や官僚の本来の仕事であり、本当の知力ではありませんか?)。

1つ致命的な問題があるのは、日本国政府です。今回のコロナ事変でも予想通りと言いますか嫌というほど見せつけられてしまいました。能力と自浄・改革力が今の日本国政府には決定的に欠如しているため、上記の理想は果たされず、社会の崩壊・地獄の到来というワーストシナリオを突き進む可能性があります。

 

魚は頭から腐る。1000兆円の借金を抱えた日本国政府について、既にコロナ事変の前から、公の場で語ることはもはや難しい状況になっていますよね(お察しください)。

(続く)