コロナウイルスと経済ブログ

2019年冬に中国武漢にて始まった新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染症(COVID-19)によるその後の経済への影響を批評するブログです。

ワクチンは数年以上かかり、結局出来ない可能性もある。それよりも治療薬を大量生産せよ。

地道な対応を行うことで日本国内では医療崩壊は殆ど起きないことを管理人は予想している。ただし、それは現在流行中のウイルス株についてであり、次の2020冬-2021春シーズンではその保証は無い。今、日本政府に出来ることは、可能な限りワクチンではなく、治療薬の開発を進めることである。具体的には既存治療薬の転用に注力すべき。特にアビガン(新型インフル用に開発された冨山薬品のウイルス増殖抑制剤)とフオイパン(動物実験レベルでSARSウイルスの抑制に成功している。慢性膵炎治療薬としてすででに内服錠剤が存在している)について、早急に臨床試験を行うべきであり、次のシーズンに間に合わせるべきである。

幸い、アビガンについては、研究的な医薬品として現場で使うことを政府は容認するなど柔軟かつ積極的な姿勢を打ち出している。しかし効果の有無は二重盲検比較試験(double blind randomized clinical trial)でのみ精確に評価可能であるため、現在開始されているアビガンの臨床試験(治験)の結果が注目される。恐らく秋くらいまでには何らかの情報が発表されるのではないか。

治療薬があるのと無いのとでは先行きと人心に与えるセンチメントの点において雲泥の差があり、おそらくこの点が、1918年に始まり38万人の日本人の命を奪った新型インフルエンザ(通称スペイン風邪、実際はアメリカ起源説あり)流行と決定的に異なる点になるだろう。